家族を被扶養者にしたいとき(被扶養者認定)

健康保険では、被保険者だけでなく条件(収入等)を満たし認定されれば、その方に扶養されている方(家族)も、必要な保険給付を受けられます。この家族のことを「被扶養者」といいます。

被扶養者となる人は、三親等内の親族、及び主として被保険者の収入で生活している等の法律で定められた条件を満たす必要があります。また同居している事が条件となる親族もいます。

 

○注意!

被扶養者として認定されるには下記の手続きが必要となり、健康保険組合では総合的かつ厳正に審査した上で被扶養者に該当するかどうか判断します。(ここでいう健康保険法上の被扶養者とは、税法上の扶養とは基準が全く異なります。ご注意ください。)

 

 

認定条件

【被扶養者認定条件チャート】

 

条件① 被扶養者の範囲

被扶養者には家族なら誰でもなれるわけではありません。被扶養者になれる範囲は、下図の範囲を基本として一定の条件が必要となります。

 

【三親等内親族表】(扶養追加できる三親等内の家族)

三親等内親族表

上記に加え、その家族に優先扶養義務者が他にいないこと
※優先扶養義務者とは ⇒ その家族の「配偶者」、その家族が母の場合は「父」、兄弟姉妹・祖父母の場合は「両親」など

 

 

条件② 被扶養者の収入

扶養したい人の収入が、下記条件を満たしている必要があります。

 

■被扶養者の収入限度額

被扶養者の年齢 収入限度額
59歳以下 月額 108,333 円未満
(年収換算で130万円未満)
日額3,612円未満※1
60歳以上
(または障害者)
月額 150,000 円未満
(年収換算で180万円未満)
日額5,000円未満※1
※雇用保険法による「基本手当」健康保険法による「傷病手当金」「出産手当金」の場合

 

 ・同居の場合

認定対象者の年収が130万円未満(60歳以上または一定の障害者は180万円未満)で、かつ被保険者の年収の2分の1未満であること

 

 ・別居の場合

認定対象者の年収が130万円未満(60歳以上または一定の障害者は180万円未満)で、かつその金額が被保険者の仕送り額よりも少ない場合。ただし、75歳以上の高齢者は後期高齢者医療制度の対象者となりますので、同居・別居にかかわらず被扶養者にはなれません。

 

Point

収入とは?

健康保険法での収入とは下記のようなものを言います。収入とは現在から将来にわたり、継続性のあるものは全て該当します。年収とは、現在の収入(月収)の年間換算額(×12ヶ月分)とします。

1.給与収入
(通勤交通費等の非課税収入及び賞与を含む)
2.各種年金収入
(厚生年金・国民年金・公務員等の共済年金・農業者年金・船員年金・石炭鉱業年金・議員年金・労働者災害補償年金・企業年金・各種の恩給・自社年金・非課税扱いの遺族年金・障害年金・私的年金等)
3.事業収入
(農業・漁業・商業・工業等自家営業に基づく所得。また保険の外交等自由業に基づく所得)
4.不動産収入
(土地・家屋・駐車場等の賃貸収入)
5.利子収入
(預貯金・有価証券利子等)
6.投資収入
(株式配当金等)
7.雑収入
(原稿料・印税・講演料等)
8.健康保険の傷病手当金・出産手当金
9.雇用保険の失業給付又は傷病手当
10.被保険者以外の者からの仕送り
(生計費・養育費等)
11.その他継続性のある収入
(譲渡収入等)
※退職金や出産育児一時金のような一時的な収入は含みませんが、退職金等を分割で年金のように受給する場合は収入とみなします。

 

 

条件③

優先扶養義務者がいる場合は、優先扶養義務者に扶養能力がなく、被保険者がその家族を扶養せざるを得ない理由があること

 

 

条件④

被保険者はその家族を経済的に主として扶養している事実があること

※上記基準(認定対象者の収入基準)、条件を満たしていても(社会通念的に)被保険者が扶養の能力がない場合には、「扶養の事実がある」とは判断されません。

 

 

手続き

家族を被扶養者として申請し、追加するためには、健康保険組合の認定を受けなければなりません。下記の書類に必要事項を記入し、必要書類を添えて、速やかに事業主経由で健康保険組合に申請してください。

※事実発生後1ヶ月以上(経って)遅れる場合は、併せて「遅延理由書」の提出が必要になります。また、原則として2カ月以上さかのぼって認定することはできません。

 

【提出書類】

・健康保険被扶養者異動届

 

【添付書類】

・被扶養者認定の申請時の添付書類

 

 

 

被扶養者に異動があったとき

被扶養者に認定されていた家族が、被扶養者の認定基準を満たさなくなった場合、被扶養者からはずす手続きが必要となります。また、被扶養者が75歳になった場合にも後期高齢者医療制度に加入することになるため、被扶養者からはずす手続きが必要となります。(詳しくはこちら→「子どもの就職や親との別居などで家族が減ったとき」)

 

 

 

Q.別居している妻の両親を被扶養者にすることは出来ますか?

A. 妻の父母は、同居が被扶養者認定の条件になっています。被扶養者にすることは出来ません。

 

Q.自己都合で退職しました。失業保険の受給は3ヶ月後ですが、それまでの間は被扶養者になることは出来ますか?

A. 退職後収入が無い場合は、退職の翌日から健康保険の被扶養者になることができます。但し、失業保険受給の場合は、基本手当日額が3,612円以上(60歳未満の場合)のときは、受給開始から終了するまでの間は収入を満たさないため、被扶養者になることはできません。(受給開始と同時に年収130万円を越える収入があるとみなすため)

 

Q.別居している両親のうち、母のみを健康保険に入れたいのですが?

A. お母様の生計を、あなたが主として維持していることが健康保険組合により確認されれば被扶養者になることは出来ます。お母様自身の収入の状況及びあなたからの仕送り等の状況に加え、お父親の収入の状況、扶養するにいたった理由等の諸事情を勘案の上、被扶養者となることが出来るかどうかは決定されます。